退職したいけれど、いつ言えばいいのだろうか?
退職を決めた時に、多くの人が悩むのは、「どのタイミングで伝えたら良いのか?」という点ではないでしょうか。
退職したくても、やり方を間違えると、様々なトラブルに巻き込まれるのも良く聞く話です。
それならいっそのこと「退職することをギリギリまで言わないようにしたら良いのでは?」そう考えるのも当然のこと。
でも退職する直前まで黙っているのは、やっぱり非常識かなと悩んだり、不安に感じる方もいるでしょう。
結論から言えば、退職をギリギリまで言わなくても問題ありません。
それは何故でしょうか?
この記事では、その理由を中心に以下のことが分かります。
- 退職をギリギリまで伝えなくて良いのはなぜ?
- 退職を伝えるのをギリギリにしない方が良い場合もあるのか?それはどんな時なのか?
- もし退職をギリギリまで黙っておけない場合は、どうしたら良いのか?
ギリギリまで出勤することが我慢できない方は、出勤せずに辞める方法も併せてご覧ください。
退職をギリギリまで言わないくても別にいい理由
退職をギリギリまで伝えなくても良いのは、何故でしょうか?
それは、退職を知った上司や同僚達との関係性に、変化が起こる可能性があるためです。
具体的には、以下のような例が挙げられます。
- 無視されるかもしれない
- 冷遇期間が長くなる
- 嫌味などを言われる
- 説得される
- 所詮仕事だけの繋がり
- 身の振りを聞かれて面倒
それでは、詳しく解説していきます。
無視されるかもしれない
退職することを伝えると、職場内で無視される可能性があります。
今までは、良好だと思っていた上司や同僚から距離を置かれてしまうのは、誰でも辛いもの。
退職することが伝わると、どうして無視されるのでしょうか?
仲間だと思っていた人が退職すると分かると、残された人達は寂しく感じますが、それだけなら残念だと思いながらも、退職することを受け入れてくれる人も多いでしょう。
ですが、中には羨ましさや妬みを感じたり、せっかく今まで指導してきたのにという思いを抱く人もいるので、あなたの退職に良い思いを持たない人たちが、少なからず出てくる可能性があるということです。
そのような場合でも職場内の雑談に入れない程度なら、まだ我慢できるかもしれません。
仕事上で必要な連絡や報告、相談についても無視される状況になった場合、あなたの業務にも支障が出てしまいます。
無視をされるのは、それだけで大きな精神的ダメージとなります。
さらに仕事上でも、無視されるようになれば、そのダメージはさらに大きくなるでしょう。
そのため退職することをギリギリまで言わないのは、周りから無視されるというトラブル回避にも繋がるのです。
冷遇期間が長くなる
退職を伝えると、急にこのようになることも考えられます。
- 急に今までとは違った仕事を任される、
- 毎日の残業
- 休日出勤が必要になる
- 面倒な仕事を振られる
- 反対に、全く仕事をさせてもらえなくなったり、窓際に追いやられるという場合もあります。
どちらにしても、今までとは明らかに違う扱いを受け、精神的にも肉体的にもストレスとなる点では同じです。
以前と明らかに待遇が変わってしまう理由は、やはり人の感情による所が大きいと言えます。
困っているあなたの姿を見て、ストレス発散をしている場合もあります。
職場の人達の気持ちや、実際の仕事の進捗状況等が、退職するあなたへの冷遇という形で降りかかってくる可能性があるのです。
退職すると決まったら、なるべくそんな負担はなくして、気持ち良く職場を去りたいもの。
冷遇されることを避ける意味でも、退職することはギリギリまで伝えない方が良いと言えます。
嫌味などを言われる
「辞めてしまう人には関係ない」
「自分だけ逃げるんだね」
「気楽に仕事が出来ていいよね」
退職する事を伝えると、こんな嫌味を事あるごとに言われる可能性もあります。
本来退職することに対して、このような言葉を浴びせられる謂れはありません。
また通常であれば皆大人ですから、こんな言葉を面と向かって言ってくることは無いはずです。
退職するあなたへ、嫌味の一つも言ってやりたいと考える人がいても不思議ではありません。
もう一つの理由として、会社は新人に対して、少なからず時間と労力をかけて教育をし、仕事を覚えてもらいます。
退職することになれば、これまで会社があなたに費やしてきた全てが無駄になることに。
そういった点からも、上司や先輩が嫌味を言いたくなるという気持ちは、分からなくもありません。
そのため、周りから嫌味を言われる可能性が出てくることを理解した上で、退職を伝えるタイミングを見極める事が大切です。
説得される
退職を伝えてから退職日まで時間があるほど、会社に留まるよう説得される機会が増えます。
それはどうしてでしょうか?
単純にあなたが戦力として必要だからです。
会社があなたの能力を認めている場合、是非今後も働いて欲しいと考えるのは当然のこと。
ですが、あなたの退職する意思が固いのであれば、その評価に感謝しつつ、きちんと決意を伝えましょう。
ここで、意思が揺らいで退職を止めた場合、それが周囲に伝わって居づらくなったり、次に退職しようとする時に、しにくくなってしまうリスクがあります。
また退職されると、残された人達の仕事の負担が増えるのも、引き留めにあう理由です。
代わりの人材が新たに入ったとしても、即戦力になるとは限りません。
そもそも、新しい人材がタイミングよく入ってくるかも分からないのです。
そうなれば、必然的に残った人達の中での業務調整が必要になってくるでしょう。
本来、あなたが退職しなければ、発生するはずのない業務が加わることになります。
それを避けるため、退職を引き止めるのです。
さらに上司の立場からみれば、離職者が出れば自身の評価にも影響が出ます。
そうであれば、当然退職されたくないという心理になりますよね。
また1人退職者が出れば、それをきっかけに他にも退職希望者が出てくる可能性もあります。
連鎖して退職者が出てしまえば、職場のモチベーション低下にも繋がり、仕事も滞ってしまうため、上司としては何としても避けたいところです。
そのために、会社側はあなたの退職を止めようと説得してきます。
いくら退職する意思が固くても、退職するまで何度も説得されれば、それ自体がストレスになりますよね。
また気持ちが揺らいで、悩んでしまうこともあるかもしれません。
上司から説得されて気持ちが揺らぐことを避けるために、退職することをギリギリまで伝えないのは有効な手段と言えるでしょう。
所詮仕事だけの繋がり
退職が決まると、自分のせいで残される人達へ負担がかかってしまうと、罪悪感を持つ人もいるかもしれません。
少なくても同じ職場で一緒に仕事をしてきた仲間ですから、早めに退職を伝えた方が良いのではと思うのも当然です。
ですが多くの場合、職場の人間関係はあくまでも仕事上だけのもの。
退職してしまえば、それっきりというケースも多いのではないでしょうか。
仕事とプライベートでは、人間関係を分けている人もいるでしょう。
また退職することを伝えると、無視や嫌味を言われる、冷遇されたり説得されるといったトラブルが起きやすいことは、多くの人が経験している事実です。
仕事だけの繋がりで退職すれば、縁が切れる人達に、退職日までこういったトラブルで悩まされるのはもったいない事だと思いませんか?
また残される人達も、あなたと接する期間が長いほど、あなたに対して負の感情を抱いたり、嫌がらせをする機会が増えるとも言えるでしょう。
そのため、ここはあえて、ドライな人間関係と割り切ることが、お互いにとって良いのかもしれません。
退職日近くまで、周りにその事実を伝えず、粛々と自分の仕事をこなすのが最善な場合もあるのです。
身の振りを聞かれて面倒
退職すると伝えると、転職先や今後について聞かれるのも、よく聞く話しです。
ですが、ここで伝え方を間違えると、面倒なことになる可能性があるため注意が必要になってきます。
また転職先が決まっている場合も、それを伝えてしまうと様々な弊害があります。
転職先がライバル企業だったり、今の会社より給与や待遇面、知名度で上回っている会社の場合も同様です。
・マイナスの情報を与えてあなたの不安を煽る。
・周りの人達の妬みの対象となってしまうリスク。
もし会社が転職先を知った場合、転職先にあなたの悪い評価を伝えるというケースもあるようです。
一番良いのは、会社に今後どうするかを伝えないことですが、相手が上の立場だと、返答に困ることもありますよね。
退職することをギリギリまで黙っていることで、トラブル回避が出来るのは大きなメリットです。
関わることが全て「めんどくさい。。。」そんな風に思っている方が使うのが退職代行サービスです。
退職をギリギリまで言わないことを避けるべき事情とは
逆にしっかりと退職をすることを伝え、後腐れなく退職した方が良いケースもあります。
POINT
- 同業の仕事をする
- 客先になる
- 社外でも繋がりがある
- 会社に義理を感じてる場合
退職日をギリギリまで伝えないことで、その後の人生に悪影響がある場合がありますので、詳しく解説していきます。
同業の仕事をする
転職先で同じ業種の仕事をする場合は、退職する事を早めに伝え、なるべく円満な退社を目指す方が良いでしょう。
なぜなら、転職した後も、仕事上の関係が続く可能性があるためです。
退職をギリギリまで言わないと、引き継ぎが不十分になったり、残された人達への業務振り分けで、負担が増えるといったリスクもあります。
退社するため、もう自分は関係ないからと、そういった事をおろそかにすると、当然職場内でのあなたの評価は低くなるでしょう。
同業の仕事を続ける場合、そういった退社時のあなたの行動や悪い評価が、転職先にも伝わる可能性があるのです。
- 転職先では、まだあなたがどういう人物か誰も知りません。
- そんな状況で、最初から悪い印象を持たれるのは避けたいもの。
そのため転職先で良いスタートを切るためにも、同業の仕事を続ける場合は、ギリギリのタイミングで退職を伝えることは避けた方が良いと言えます。
客先になる
転職先が一見、今の会社と関係ないと思われる場合でも、実は取引きなどで繋がりがあるという事もあります。また転職先で、退職した会社が新たな顧客となる可能性も考えられますね。
あなたがこれまでの仕事の中で、培ってきた人脈は、貴重な財産です。
例え、業界が違っていても、その人脈は思わぬ形で、あなたの仕事に活かされるかもしれません。
そんな機会が訪れた時、会社をトラブルなく退職していれば、取引きを持ちかけやすくなるでしょう。
あなたの転職先での仕事にとっても、プラスになります。
これまでの人脈を大切にしたいのなら、退職する会社であってもお互い気持ち良く終わりたいものです。
退職することを伝えるのは、その第一歩と言えます。
そのため、このようなケースの場合は、退職する事を余裕を持って伝えた方が良いでしょう。
社外でも繋がりがある
営業職のように、取引先や顧客と関わる仕事の場合も、退職するのを伝える事を直前にすべきではありません。
退職する直前に、その事実を伝えられた相手は、どう感じるでしょうか?
- あなたに不信感を持つだけではありません。
- その会社自体の体制にも疑問を持ち、取引きを止めてしまう可能性もあるのです。
こうなってしまえば、あなた一人の問題ではなく、会社にとっても大きな損失です。
また、一度失った信頼関係は、簡単に回復できるものではありません。
もし取引きは続けてもらえるとしても、後任者にとっては大きな負担を伴う仕事となるでしょう。
人の繋がりは、いつどこでまた自分と関わってくるか分かりません。
社外に対しても退職時の対応をおろそかにすれば、いつか自分に返ってくる可能性があることも、頭に入れておきましょう。
会社に義理を感じてる場合
退職する理由は、マイナスのものばかりではありません。
自分のステップアップのために、今の会社を去る人も多いでしょう。
その場合、これまで自分を育ててくれた会社に感謝し、円満に退社したいと考えるのではないでしょうか。
そう思えるのであれば、おそらく、その会社の雰囲気や労働環境も良いのでしょう。
退職する時に、起こりやすいトラブルの危険性も、低いと言えるかもしれません。
その場合、やはり退職も正攻法でいくのが良いでしょう。
一般的に退職を伝えるのは、退職日から1~3ヶ月前が良いと言われています。
期間が長めなのは、引き継ぎを十分に行い、かつ有給休暇が残っていれば、それを消化することを見越してのこと。
そして、退職する本人も残る人達も、余裕を持って退職日を迎えられるようにするためです。
退職によって、職場に何かしらの負担がかかってしまうのは、ある意味仕方のない事と言えます。
ですが、退職することを早めに伝え、引き継ぎや退職に伴う手続きをスムーズに行えば、周りの人の負担感や不満も少なくなるでしょう。
退職するのだとしても、最後まで着実に仕事をこなすことで、会社に対する義理も果たすことが出来ます。
退職をギリギリまで言わないように出来ない場合の対処法
状況によっては、退職を直前まで黙っていることが難しい場合もあるでしょう。
そんな時は、退職を伝えた事によるトラブルを恐れるよりも、粛々と退職に向けての手順を踏む方が良いと言えます。
具体的に行うことは、以下の通りです。
- しっかり挨拶をすること
- 機会があれば仕事に繋げる
- 感謝し、引き継ぎをしっかり
どれも当たり前のことですが、それらをきちんと行うことは、あなたにとってもメリットがあるのです。
それでは、その理由も含めて詳しく解説していきます。
しっかり挨拶をすること
お世話になった人達へ挨拶をすることは、社会人としての基本的なマナーです。
退社日まで猶予があるなら、挨拶する時間や機会もあることでしょう。
挨拶をすることは、あなたに残された仕事の一つと言えます。
退職する理由は、必ずしも良いものばかりではありません。
ですが、挨拶する時に、マイナスの意見や気持ちを伝えることは避けましょう。
あくまでも会社への感謝の気持ちを伝えることが大切です。
挨拶の仕方1つでも、それによって、お互いが気持ち良く別れられるかどうかが決まります。
退職日までは、誰でも少なからず気まずかったり、気を使うものです。
退職するまでの期間のやりにくさを少しでも軽減するためにも、しっかり挨拶をしましょう。
また顧客や取引先がいる場合は、そちらの方達への挨拶も忘れずにして下さいね。
機会があれば仕事に繋げる
退職することを伝えると、転職先のことを尋ねられる事もあるでしょう。
同業や同種の業界に転職する場合は、今の会社で培ってきた人脈が活きる場合もあります。
もしかしたら、転職先でのビジネスチャンスとなるかもしれません。
転職先を伝えることはリスクにもなりますが、反対に仕事に繋がるケースもあるのです。
ただしこれは、退職するあなたと会社との関係性や状況にもよります。
その見極めは慎重に行う必要があるでしょう。
もし退職することをギリギリまで黙っておけない場合は、その状況を次の仕事に繋げるチャンスと捉えてみてはいかがでしょうか。
感謝し、引き継ぎをしっかり
退職することを伝えた以上、残された時間で引き継ぎをしっかり行うのも、あなたに課せられた重要な仕事と言えるでしょう。
退職した後に残された人が、滞りなく仕事を継続できるようにしなくてはなりません。
引き継ぎを行うことは、あなたにとってもメリットがあります。
POINT
- 1つは退職時のトラブルを防ぐこと。
- あなたがしっかりと引き継ぎ作業をしている姿は、周りも見ています。
- 周囲の人達は、そんなあなたの退職に対して、マイナスの印象を持ちにくくなるでしょう。
- 仕事内容を整理してまとめる作業は、あなた自身のスキルアップにも繋がります。
引き継ぎは、自分がこれまで行ってきた業務を形にするもの。
次の職場が同業・同種の仕事であれば、その内容が役立つ可能性は大いにあるでしょう。
例えそれが、別の仕事であったとしても、無駄になることはありません。
あなたが経験してきた事は、全て何らかの形であなたの力となるのです。
そう考えると、しっかり引き継ぎをすることは大切だと改めて思いませんか?
- 退職をギリギリまで黙っていることが出来ないのは、デメリットばかりではないのです。
もし余裕をもって退職することを伝えるのなら、その時はお世話になった会社に感謝しつつ、引き継ぎを行いましょう。
そうすれば、晴れやかな気持ちで退職日を迎えられるはずです。
退職をギリギリまで言わないことの情報まとめ
今回は、退職をギリギリまで言わなくても良い理由を中心に、以下の内容を説明しました。
POINT
- 退職することを伝えると、無視や嫌味、冷遇される、説得などの嫌がらせやトラブルになる可能性がある。
- 退職後も仕事上の繋がりがあったり、会社に義理を感じている場合は、余裕を持って退職を伝えた方が良い場合もある。
- もしギリギリまで退職を黙っているのが難しい状況なら、挨拶や引き継ぎをしっかりと行うこと。
退職するのであれば、いつかは必ずその意思を伝えなくてはなりません。
そして、そのタイミングは、ギリギリの方が良い場合もあるということです。
この記事を参考に、今在籍している会社の職場環境や、あなた自身の今後の展望を一度振り返ってみましょう。
そして、退職を伝えるベストなタイミングを見つける事が出来れば幸いです。