この世界に引き金を引け。
この国を相手にたった二人の少年たちの、孤独な闘いが始まる。

「残響のテロル」のあらすじや感想、評価を知りたい!
この記事ではそんな方のために
・あらすじや、声優をおさらいしたい
・感想や評価が知りたい
このような疑問を解決できます。
「 この国に核テロを!」
世界を相手に無謀な闘いを始めた二人っきりの少年たち。少年たちの望み、彼らは何を暴こうというのか?
彼らの人生を歪め、テロへと追いやった「アテネ計画」。
雪深い核燃料再処理施設で起きた「あるもの」の盗難事件。 「VON」という謎めいた文字を残して、犯人たちは消える。
そして半年が過ぎた、或る夏の日。
鬱屈した日々を送る少女リサの高校に二人の少年が転校してくる。
同じ頃、動画投稿サイトにスピンクスを名乗る、二人組の少年により、奇妙な動画がアップされる。
それが爆弾テロの予告であることをまだ誰も知らない……。
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アニメ「残響のテロル」のあらすじと評価ポイント
出典:TVアニメ『残響のテロル』公式サイト
あらすじ
暑熱が全てを押しつぶすかのような夏の日。
いじめに遭う少女 リサの前に、 太陽のような笑みを持った少年と氷のような瞳を持った少年が現れる。けれど二人はテロリストだった。
リサは彼らの犯罪に巻き込まれていく。謎めいた 「施設」を逃れたという、共通した過去を持ち、強い絆に結ばれていたはずの少年たちの関係も、彼女の存在に依って微妙に歪んでいく。
一方、少年たちのテロの対応役に引っ張り出されたのは、かつての敏腕刑事・ 柴崎。
捜査線上に浮かんだ永田町の怪物と呼ばれる政治家・ 間宮俊造に対し、捜査の手を緩めなかったことから、閑職へと追いやられた硬骨漢だ。
少年たちはテロに際し、予告と称して、謎を掛ける。それを解いていく柴崎。そうして柴崎は、少年たちのテロ行為の本当の意味、彼らが気づかせたいと思う「施設」の存在に気づき始める。けれど……。
残響のテロルの評価ポイント
75点/100
・高度な頭脳戦
・歪んだ恋愛ものとして
雪の青森に始まったお話は一転、暑熱の東京に移ります。
このときの息が詰まるような、盛夏の空気感の描写が凡百の実写よりも生々しい。
それから リサがいじめられている学校の、今度はヒリヒリとした空気感。
捜査一課の刑事たちの面構え。ナインたちが行うテロの詳細は少し不味いんじゃないかと思えるレベルでリアルです。
こうしたことの積み重ねで描かれる世界には強い緊迫感があります。こういう作品が好きな人にはたまらないでしょう。
スピンクスと警察(柴崎)の争いはいわばクイズ合戦。 ナインが謎を出し、柴崎が解く。
柴崎は謎を解いて、答え(たとえば爆弾を仕掛けた場所)を得るだけでなく、ナインが謎に潜ませたメッセージにも徐々に気づき始めます。
ナインのメッセージの意味は視聴者にも分からないので、それが明らかになっていく過程はなかなか楽しい。
幼い頃から過酷な状況にともに抗い続けたナインと ツエルブ には、肉親以上の強い絆があります。
今時、同性愛を背徳的などと言えば、時代錯誤のそしりを免れないでしょうが、それにインセスト・タブーまで加わるなら話が変わります。
兄弟以上である二人の関係はいつか違うものにすり替わってしまうかも知れない不安定さを秘めていたようで、それがリサという異分子が加わることで露わになっていきます。
外野の無責任な感想としては、社会派サスペンスよりこっちの方向で行った方が、この作品は成功したんじゃないかと思います。
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出典:TVアニメ『残響のテロル』公式サイト
・ ナイン ( 九重新 )
スピンクスのリーダー格の少年。氷の瞳を持つ。常に沈着冷静で、知能は極めて高い。
テロ計画の多くを立案し、実行へ移す。「施設」を脱出した際、ハイヴを置き去りにせざるを得なかったことを今も深く悔やんでいる。
・ ツエルブ ( 久見冬二 )
スピンクスのもう一人。陽気でやんちゃで、太陽のような笑みを持つ少年。けれど本当の意味でナイン以外の他人に心を開くことはない。
ナインとは「施設」でともに過ごし、ともに脱出した仲間である。彼がリサに興味を抱いたことから、二人の関係はゆがみ始める。
・ 三島リサ
鬱屈した日々を送る少女。学校ではいじめに遭い、家庭では精神を病みつつある母親の、異常な執着を受けている。
スピンクスが起こした爆弾テロに巻き込まれ、ナインからそのまま死ぬか、共犯者になるかの二者択一を迫られる。
・ 柴崎
文書課勤務の窓際族として無為の日々を過ごす、警視庁の刑事。
かつては捜査一係として辣腕を振るったが、ある大物政治家の疑惑を追及しようとしたため、上層部の逆鱗に触れ、左遷された。スピンクス事件に際し、その能力を買う、かつての同僚により対応役に担ぎ出された。
・ ハイヴ
スピンクスが核燃施設で何を奪取したかを知るアメリカが送り込んできた女性。
表向きは原子力科学者。ナインらと同じ「施設」で過ごし、彼らが脱出した際に置き去りにされた。ナインに強く執着している。
アニメ「残響のテロル」の声優の配役は不評?
出典:TVアニメ『残響のテロル』公式サイト
残響のテロルでググると、声優に対して不満があるみたいな検索ワードが出てくるんですが、個人的には配役に問題はないと思います。むしろハマり役なのではないでしょうか。
・ナイン ( 九重新 ) / 石川界人さん
代表作品「ハイキュー!!(影山飛雄)」「青春ブタ野郎シリーズ(梓川咲太)」
・ツエルブ ( 久見冬二 ) / 斉藤壮馬さん
代表作品「アイドリッシュセブン(九条天)」「ハイキュー!!(山口忠)」
・三島リサ / 種﨑敦美さん
代表作品「魔法使いの嫁(羽鳥チセ)」「響け! ユーフォニアム2(鎧塚みぞれ)」
・柴崎/咲野俊介さん
代表作品「攻殻機動隊 ARISE ALTERNATIVE ARCHITECTURE(イシカワ)」「pet(桂木)」
・ハイヴ / 潘めぐみさん
代表作品「HUNTER×HUNTER(ゴン=フリークス)」「ちはやふる(花野菫)」
アニメ「残響のテロル」の主題歌の評価
OPはアニメの内容に寄り添うような、焦燥感さえ感じさせるタイトなナンバー。
EDに関してはAimerさんですから、良曲であることはその時点で決定済みですが、重さや暗さ、時として不気味な感じではAimerさんの曲中でも屈指と評する人の多い名曲です。
出典:TVアニメ『残響のテロル』公式サイト
Yuuki Ozaki(from Galileo Galilei)『 Trigger』
作詞:尾崎雄貴/作曲・編曲:菅野よう子
出典:TVアニメ『残響のテロル』公式サイト
Aimer『誰か、海を。』
作詞:青葉市子/作曲・編曲:菅野よう子
アニメ「残響のテロル」の試聴した感想とネタバレ
出典:TVアニメ『残響のテロル』公式サイト
白紙の状態で見ると、 「残響のテロル」はひどくスリリングです。
いきなり核施設での強奪劇に始まって、その犯人たちが普通の高校生として、当たり前の高校に転校してくる。訳が分からないでしょう。
これが脳天気系・ぶっとび系のお話なら普通の高校生兼・外国人部隊のスナイパーだろうが、高校生兼・人外ハンターだろうがなんでもありでしょうが、このお話はその手の冗談を許さないがちがちのリアル系です。
そして鬱屈しているヒロインには、彼らは暗黒の日々を切り裂いてくれる刃物のような存在にしか見えない。
このヒロインの視点で見る二人、振り回されるのだけれど、決してそれが嫌ではないという感覚が、この作品の味だと思います。
残念なのは中盤以降、そうした作品の持ち味が崩れることです。
筆者も正直にハイヴ(アメリカの介入)はいらなかった説を支持しますね。
設定はナイン同様の天才のはずが、法規を無視した、物量作戦ごり押しの一点張り。最後までスピンクスと柴崎の頭脳戦、その中から真実が徐々に姿を見せるというフォーマットで押し切って欲しかったですね。
アニメ「残響のテロル」の評価が高いと思うすすめポイント
出典:TVアニメ『残響のテロル』公式サイト
・おっさんがんばる
・パラダイス・ロスト
一つずつ解説します。
ひりつくような空気感
盛夏の都会の、排ガスの匂いがしてくるような、汗まみれの衣類の触感が蘇るような描写。
同じ暑熱の下、学校に広がる重苦しい閉塞感。「残響のテロル」の魅力はこのリアルな空気感だと思います。
実写でも再現できそうなところですが、アニメだからこそこのリアルな現代の日本社会と非現実的な物語の融合が可能となったのです。
リアルな空気感の描写というのはむしろアニメだけに許された表現なのかも知れません。
おっさんがんばる
一方の主人公・ 柴崎はおっさんです。見てくれはそこまで悪くないですが、かなりくたびれてます。
中身は確実におっさんです。その彼ががんばる。
刑事として、男として引けないから意地を張る。それを仲間たち(大体おっさん)が支える。刑事ドラマとかでおなじみの展開ですが、やっぱり胸熱です
パラダイス・ロスト
テロ行為に手を染め、過酷な闘いに身を置いても兄弟以上の絆で結ばれた二人で、二人だけで行うことなら、それはインセストの楽園(あるいは瓶詰めの地獄)と呼べるかも知れません。
けれどこの楽園はリサが加わったことで、正確にはツエルブの変節で崩れていきます。この過程で露わになる彼ら三人の微妙な心理の綾はやっぱり見所です。
アニメ「残響のテロル」のあらすじ、感想、評価情報まとめ
最後にもう一度残響のテロルのあらすじや感想、評価の情報をまとめると
・ナインvs柴崎の頭脳戦
・キャラクターの関係性
になるでしょうか。
前半のままで押し切ったらなあという残念はありますが、リアルでひりつくような写し取った、タイトな映像は魅力的です。