この作品は 自分の容姿に自信を持てない人におすすめの作品です。

今まで何とも思っていなかった自分の容姿にも、何か日常で変化が訪れると、突然、意識しだし、周りの人間と比べてしまうなんて経験はございませんか?
ジブリの名作「ハウルの動く城」のヒロイン、 ソフィーもまた分の容姿に自信がなく、映画の中でも彼女の自信の無さがよく表れています。
POINT
- そんな中彼女は魔女の呪いによって 老婆の姿に変えられます。
- しかし老婆の姿に変えられたのにも関わらず、なぜか 以前より生き生きしているように見えます。
- また彼女は魔法使いの美男子 ハウルに恋をします。
なぜソフィ―は若い姿より老婆の姿の方が生き生きしていたのか、また彼女の恋や呪いの結末が気になった方は是非ご覧ください。
彼女が本当の美しさを教えてくれるでしょう。
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映画「ハウルの動く城」の評価点
80点/100
評価ポイント
- 誰もが持っている容姿の悩みの描写
- 魔法・戦争・恋愛の混ざった新しい作品
「ハウルの動く城」は2004年に公開された 宮崎駿監督のジブリ作品です。
「千と千尋の神隠し」に続く大人気作品で、今でもその人気は衰えません。
この作品は老婆の姿に変えられたヒロインが呪いを解くため旅に出て主人公ハウルと出会い、 生きる楽しさや愛する喜びを知っていく物語です。
魔法という非現実的なものと戦争や恋愛といったものが混ざっているので、後半にかけて内容が少々複雑になっていくのですが、キャラクター一人一人に注目してみればだれでも楽しめる作品です。
また小さなところに秘密が隠されているので、 何度も見返して楽しむこともできます。
見るたびにだんだん理解して楽しむことができる面白い作品です。
映画「ハウルの動く城」のあらすじ
参照:金曜ロードSHOW!公式Twitter
ハウルの動く城のあらすじですが、ある日帽子屋の少女ソフィーは兵隊に絡まれていたところをハウルに助けられます。
しかしハウルもまた“ 荒れ地の魔女“に追いかけられているところでした。
その夜、「ハウルを追う邪魔をした」と 荒れ地の魔女に呪いをかけられ、90歳の老婆の姿になってしまったソフィーは店にいられなくなり、町を出て旅に出ます。
旅の途中で不思議なかかしの“ カブ”を助け、彼が連れてきた“ ハウルの動く城”に出会います。
この頃国は戦争の最中で、ハウルも戦いに行かなければなりませんでした。
ハウルの動く城に住むことになったソフィーは、自分の呪いを解くため、またハウルを救うために様々な試練に立ち向かうのでした。
※ここから先はネタバレですので、ご了承の上お読みください。
映画「ハウルの動く城」のネタバレ
ハウルの城の中には、ハウルと契約を交わしてこき使われている火の悪魔“ カルシファー”とハウルの弟子“ マルクル”がいました。
ソフィ―は魔女の呪いを解くために 掃除婦として城に住み着きます。
隣国との戦争がはじまり、ハウルは“ マダム・サリマン”に呼び出され、協力を要請されます。
ハウルは悪魔と契約を交わしており、 要請に応じれば悪魔との契約を解く方法を教え、応じなければ魔力を奪うと脅されますが、ハウルは応じませんでした。
要請に応じなかったためにサリマンに狙われることになったハウルは、拠点を城からソフィ―の帽子屋に変え、またサリマンに魔力を奪われた荒れ地の魔女も仲間に加わるのでした。
しかし本格的に戦争が始まってしまい、 ハウルはソフィ―たちを守るために戦いに行きます。
この町から離れなければハウルを救えないと悟ったソフィーは引っ越す決意をし、弱っていたカルシファーに自分の髪の毛を与え、城を動かします。
一方カルシファーの原動力がハウルの心臓だと知ってしまった荒れ地の魔女はそれを無理やり奪おうとします。
その結果火が体に燃え移り、魔女を助ける為に ソフィ―はカルシファーに水をかけてしまいます。
カルシファーに水をかけたことでハウルが死んでしまうと思ったソフィーは涙し、同時に力を失った城は崩れ始めました。
城が崩れる最中、扉の残骸が別世界へ繋がっていることに気づきます。
そこでソフィ―は幼いハウルが流星を飲み、胸から火に包まれた心臓を取り出すところを目撃します。
この頃にはすでに ソフィーは元の若い姿に戻っていました。別世界から戻ると暴走して姿を変えたハウルがソフィ―を待っていました。
その後 ソフィーは魔女からハウルの心臓を取り返し、彼の胸に戻しました。
流星に戻った カルシファーは自由になり、カルシファーが自由になったことで完全に力を失って崩れた城からみんなを助けた カブは、ソフィ―のキスで元の人間の姿に戻ります。
実はカブは隣国の王子で、この戦争を終わらせる約束をしてくれました。
またこの様子を見ていた サリマンも戦争を終わらせる決意をします。
戦争の終わった平和な国でソフィ―とハウル、そして自由の身になっても一緒にいることを選んだカルシファーとマルクルたちは魔法の動く城でいつまでも幸せに暮らすのでした。
映画「ハウルの動く城」の声優評価
主人公ハウルの声を担当したのは「キムタク」の愛称で慕われているマルチタレントの 木村拓哉さんです。
紳士で少しナルシストな美青年ハウルと木村拓哉さんの声はとてもぴったりでした。
またヒロインのソフィーは物語の中で 若くなったり年老いたりと様々に変化しますが、その両方を当時63歳の 倍賞千恵子さんが見事に演じられました。
その他にも個性豊かなキャラクターたちを有名俳優の方々が演じられました。
・ハウル
木村拓哉さん
代表作品「HERO」 「マスカレード・ホテル」
・ソフィー
倍賞千恵子さん
代表作品「男はつらいよ」「天気の子」
・荒れ地の魔女
美輪明宏さん
代表作品「黒蜥蜴」「もののけ姫」
・マルクル
神木隆之介さん
代表作品「君の名は。」「借りぐらしのアリエッティ」
・カルシファー
我修院達也さん
代表作品「千と千尋の神隠し」「モンスター・ホテル」
映画「ハウルの動く城」の主題歌の評価
映画の最後に流れる主題歌ですが、とても穏やかで、 戦争が終わりようやくソフィーたちにも平和が訪れたと思わせてくれるメロディです。
歌詞の最後に「 いつまでも生きて」とあるように、私たちにも希望を与えてくれる歌です。
・「世界の約束」
歌 – 倍賞千恵子
作詞 – 谷川俊太郎 / 作曲 – 木村弓 / 編曲 – 久石譲
主題歌を担当したのは、ヒロインのソフィ―を演じた 倍賞千恵子さんです。
ヒロインを演じたからこそ誰よりもこの曲の特徴をつかみ、心を込めて歌うことができたのではないでしょうか。
倍賞千恵子さんの 高い歌唱力と表現力にも注目です。
映画「ハウルの動く城」の試聴した感想
参照:金曜ロードSHOW!公式Twitter
映画「ハウルの動く城」を見た感想ですが、冒頭であれだけ自信の無かったソフィ―と臆病者のハウルがお互いを守るために強くなっていく様子には感動しました。
ソフィーは 自己肯定感が低いものの勇気ある女性で、逆にハウルは 容姿にこだわりを持つ美男子で臆病者という、完全に 正反対の二人です。
ふたりはずっと目に 見えるものでしか自分の価値を図ることができないようでしたが、お互いに出会って惹かれていきました。
そして最終的にはどちらも、あれだけ自分のことにこだわっていましたがいつの間にか お互いの為に行動するようになっていました。
多くの ジブリ作品の中でも特にお似合いのカップルだと思います。
また作中に登場するご飯も美味しそうで、おなかがすいてきました。
食事シーンのように平和なシーンから恐ろしい戦争のシーン、そして再び訪れる平和のシーンと物語の 内容もとても濃いので、最初から最後まで楽しんで観ることができました。
映画「ハウルの動く城」の評価が高いと思うネタバレポイント
・本当に大切なもの・ソフィーの呪い・老いること
一つずつ解説します。
本当に大切なもの
主人公ハウルは美青年ですが、 少しナルシストで臆病な部分があります。
彼はいつも魔女から怯えて暮らしていました。
そしてまた彼の容姿も彼にとってとても大切なものでした。
物語の途中でソフィーが浴槽を掃除したことにより、髪の色が変わり「 美しくなきゃ意味がない」と絶望するほどです。
しかし最終的にハウルは 本当に大切な守るべきものを見つけます。
その頃にはあの臆病なハウルはいませんでした。
自分だけにこだわらず、本当に大切なものを見つけることの重要さを彼は教えてくれました。
ソフィーの呪い
物語の中でソフィーは度々元の若い姿を取り戻しています。なぜ呪いが解けたわけでもないのに若さを取り戻せたのか、それは ソフィーの自信が関係します。
ソフィーが若さを取り戻すときは決まって 意識が別のものに向いているときです。美しい風景を見たとき、眠っているときは元の若い姿に戻っていて、自分のことを話しているときは老婆の姿になります。
ハウルとは真逆で元から自分の容姿に自信がなかったソフィ―、しかし 彼女の呪いは若さや容姿は自信の表れだと教えてくれます。
老いること
自分に自信がなく、おとなしい性格のソフィーですが、老婆になった後は以前とは違い、 様々なことに積極的になっていきます。
老いたことによってソフィーは自分の 容姿を気にする必要がなくなり、旅に出て城に住み着き、様々な試練を乗り越えることができました。
老いとは常に否定的に捉えられる傾向にありますが、ソフィーの場合は若さが彼女の足枷となっており、 老いたことによって本当の自分の姿をさらけ出すことができたのでした。
「ハウルの動く城」のネタバレあらすじ、感想、評価情報まとめ
参照:金曜ロードSHOW!公式Twitter
最後にもう一度ハウルの動く城のあらすじや感想、評価の情報をまとめると
・本当に大切なものが己を強くする
・容姿や若さは自信の表れ
・老いとは本当の自分をさらけ出せる宝
物語自体はファンタジーなので非現実的ですが、 キャラクター達の抱える悩みは私たちと近いものがあると思います。
しかしそれも考え方を変えれば 小さな悩みということを彼らは教えてくれました。
もっと詳しく作品を知りたい方はぜひ映画を観てみてください。